最後の猛攻

今年は寒くなるのが早かったから、春も早くやってくるんじゃないだろうか。そんな予感を感じさせておきながら、いつもより早い春一番が吹いた後も、粉雪がチラつくほどの寒さが来てる。これは、しぶとく粘着質な冬将軍の猛攻と見るべきか。
冬将軍の世代交代を感じたのは、2〜3年前だったと記憶しているけど、どうも新しい人とは合わないみたい。いつまでも冬将軍を恋人みたいに扱うのはやめたほうがいいんでない?的な、神様からの婉曲なアドバイスかなにかかしら。うまく言えないけど、寒くするタイミングとか少し抜くポイント、やさしさ見せちゃうやり方とかが、なんとなく好みじゃないんだなあ。
想像(当たり前)では、真っ白い顔と銀髪と白銀のお洋服の長身スリムな男の人(いかにも年齢不詳)が、これまた白く細い指揮棒みたいな魔法の杖的なものを持ってて、北風とか雲とかを、マエストロよろしく指揮してるようなイメージなんだけど。今の人は、いちいちオーバーアクション気味というか、緩急ありすぎて、中庸が足りない気がする。うーん好みでない。
そんな中、少しでも春を見たくて、伊豆下田へ温泉旅行に行きました。校了もしたことだしね。あったかい湯船で関節をバキバキ伸ばしたいと思ったわけです。早咲きで有名な河津桜は、例年なら咲いているはずが、せいぜい二分咲き程度で、どちらかといえば菜の花の方が満開でした。
さらに下田駅のすぐ後ろから乗れるはずのロープウェイが寒波による強風のせいで運休で、せっかく寝姿山の桜は満開らしいということなのにチラ見することもできず。。なんだろ、そんなに春を感じさせたくないのかしら。ただのいじわるにしか思えない。
だけど春の雨が降り始めたから、あたたかくなるのはもうはなのさきのことかも知れない。寒くなるときも暖かくなるときも、ひと雨ごとに季節は移り変わっていくものだから。それは不変で普遍のことだから。