切ない選曲メドレー

久しぶりに後輩のKくんと会う。うちの会社について、その事業内容について私より詳しい彼を前に、「ふーん」と「へーそうなんだー」を連発していた。これで先輩と言えるのか疑問だった。自分の全く不得手な領域の会社に入ったとは認識していたけれど、これじゃ立場が真逆だなと思って笑った。その後輩と入った店で、CPの曲のカバーがかかっていた。CPだということはすぐに解ったけど、題名が思い出せなくてイライラして、帰り道iPodと格闘しながら帰った。解った曲名は「科学者」。名曲すぎると思った。まじで泣ける。「誰も簡単だなんて言わなかったよ。僕たちが別れることはこんなにも悲劇なんだよ。」そう歌ってる声に涙がちょちょぎれそうだった。好きだった人を思い出せるような距離ではもう、精神的にも肉体的にも、なくなったけど、それでも切なさは何度でも津波のようにスイッチ一つで襲いかかってきて、容赦なくちっぽけな私を飲み込んでいく。
今日5Fで同期とランチをしていた時、ラジオだかプレイヤーだかから、「かたち」が流れていた。この曲聞いていた時のことを思い出して、なんだか胸が痛くなった。よくわからないけど、この声は時々胸をかきむしる作用があるんだと思った。いろんなことが次々と思い出されて、でもそのどれもがしっかりとしたかたちを保つことは出来なくて、全部流線形に頭の中を通り過ぎていって淋しくなった。淋しさは切なさの始まりか終わりのどっちかだと思った。くるりの岸田くんはてっちゃんらしい。知らなかったけど、言われてみれば、確かにジャケにそれ系の写真が多すぎるんだな、これが。