thora2006-07-06


遠いものがいっぱいあればあるほど、これまでの道のりを懐かしく愛しく思い出す。


胸の中心の奥が、きゅうっと収縮して甘い痛みを引き起こす。

手でさわれるだけの近さにあったものが、
突然見ることもできないくらい遠くなる。
それでも心は繋がってるって思っていて距離は感じないはず。


なのに、ある日、突然、気付く。

確実に過ぎていく一分いち秒は積み重なって
明らかに淡々と、時には一喜一憂しながらも
日々をこなしていっていたことに。
そんな自分に。
そして、その結果に。


近しい時には、絶対に感じない
本当に些細な歯車のズレ。
遠くなったからこそ持てる
神の視線のような愛情を含んだ極上の優しさ。



とどめることも、とどまることもできないから
常に現在を大切にしなくちゃいけないんだと
心から実感して、ほんの少し傷つく。
日々を大切にしていない自分がいるから。
毎日は際限なく続くと思ってしまっている自分がいるから。