ここのところの地下鉄の友は、
故I監督の連載をまとめた古い著作だ。
買ってもいーかなと思っていたら
実家の片付け中にファインド&ゲット。
文庫の装丁にものすごく時代の移り変わりを感じるし、
中ページも、人前で開くのがちょっと躊躇われるくらい
黄ばみを通り越したダークな色合いと乾き切った水分痕だらけですが、
これが、なかなか。
エッセイとか随筆の類いは苦手で
(主張が強すぎてブレスの合わない演奏みたいに読んでて疲れるから)
基本、二、三人の別格以外はスルーしてきたんだけど、
そして、もちろんこれも
非凡人として知られたI節満載で
疲れるというかイラッとしたりするんだけど、
明治生まれのおじいちゃんが正しいことを
正しいんだけどめんどくさい感じで
滔々と説いてる感じがするんだな。



アメリカから帰ってくるとね、
…いや語弊あり。もとい。
海外にちょこっと行って帰ってくるとね、
日本人の心遣いのなさにげんなりしません?
電車の中をはじめ、街やら店やら見渡すかぎりどこでも
ストレンジャー」たちのあまりの横柄さに驚いてしまう。
なんだろ、見も知らない人ってこんなに無礼でヨカッタんだっけ?!みたいな。
怒らなくてもいーとこで怒ってみたり、
自分が悪いと認めることがまるでいけないことかってくらい不遜だったり。



なんでなんだろーたまたまなのかなって思ってたけど、
この本読んで思ったね。
こういう正しく怒れる大人たちがいないからやね。
これは正しくてこれは間違ってるだろ!
って自分の意見・主張を息巻いて堂々と提示できる人が少ない。
反対意見だって言ってもよくて、でもなんならとことん弁舌を尽くそう、
みたいなことが少なくなっちゃってんだね、きっと。



なんてえらそーにゆってるけどさ、
今日は雨だしおなか痛くなりそうだし、
あーあーあー、引きこもりた〜い。