管で運ぶ人を見た


煩いのを承知で、回りくどい言い方をすれば、
1が三並びの、三連休の中日、
セールを渡り歩く人でごった返す渋谷にて、
野田地図「パイパー」鑑賞。


百年後?千年後?の火星に住む人間の話。
衣裳はひびのこづえ氏だし
(↑これよかった)、
演出家ご自身も出演するし
(前髪は地毛なのかしら〜)、
主演女優二人はまったくもって豪華だし
(りえさまのヒスっぷりが素敵)、
何といっても、大倉さんがまた舞台で見たくて
(これがmaybe mostlyなんだけど)、
いそいそとチケット3枚にぎりしめて出かけたワケです。


おーもしろかったーあ。
なんだろ、でもどちらかというと、
テレビを見ているようだった、かな。
多少遠い(秋の鑑賞作品はかぶりつきだったから)
席っていうのもあるかもだけど、
ストーリー性も見せ方も、「対・観客」的だったからかな。
いや、こういうのが舞台らしさっちゃらしさなんだけど、
何度も言うけど面白かったんだけど、
スピード感とかスペクタクル感とかが特に、
より観客の目(視点)を遠くさせていたと思う。
決して自分があの中にいるって感じではないってことね。


高校生で演劇に首までどっぷり浸かっていた頃なら、
台本読み程度は間違いなくしてたね。
ユーモアとコアなテーマのバランスとか、
こっぱずかしい青春には、ばっちピッタリだったと思う。
実際にはあの頃は、野田さんなんて知識も興味もなくて、
もっと熱血でわかりやすい成井さんとか、
斜に構えた大人ぶって鴻上さんとか、
そんなんばっかり気になってた気がするんですけどね。


それにしても!
大倉さんの舞台映えっぷりには、再度ホレボレでした。
TVに進出して活躍されている
舞台出身の役者さんはたくさんいるけど、
そして舞台に先んじてTVで見る方が
馴染んでしまった役者さんも多いけど、
あんなに、舞台のほうが断然
魅力的に見える人は多くない気がする。
しかも舞台作品自体の当たりが多いのも良い。
最初は半分くらい大倉さん目当てでも、
作品自体がこれだけ良いとすごく得した気分。
次も、大倉さんを索引代わりにして探してみようと思う。
何にしても、
もう暫くは大倉さんブーム、芝居ブームが、
自分の中では続きそうです。