2007-10-25

ものを書くことが、私の仕事ではないです。
少なくともそれがメインの職業じゃない。


そんなことはわかっていて、多分、義務教育の国語の授業を、
ある程度わきまえてまじめに受けた人なら、
誰だって書ける程度のものを書くくらいなものです。
ちゃんとしたのはプロにお願いするし。



でも、
わたしの書いているものなんて無だと思う瞬間がある。



特に、前の会社OBのKさんの日記とか読むと。
なんていうのか、…すごいよね。
確かに、神は二物を与える。
うらやましいとか通り越して、純粋に引き込まれてしまう。
あれでプロじゃないなんて。
むしろ本当にただの日記だなんて。


いやただこっそりたまーに、のぞき見してるだけなんだけど。
何しろ一回か二回みんなで一緒に飲んだことがある程度で、
あまり話した覚えもないっていうか、
つかみどころのない年齢不詳なヒトだな〜程度で。
始発の井の頭線をなぜかすごく覚えてる。三人で空いた座席に腰掛けて半目で。
あの朝、何の話をしていたんだろう。
薄青の空と、寒々しくつめたい窓と、花曇の朝。
どこで朝を迎えて、帰途に着いたんだったかさえ覚えてない。
でも、今となって思えば、
色素薄めのKさんと、ああいう朝は似つかわしい。すごく。



なんだってそんなことをふと急に思い出したかといえば、
よしもとばななの感覚に近そうだ、と、ハタと思ったから。
最近までよしもとさんは、執筆活動の真っ最中だったらしくて、
ブログの中が大変なことになっている。(おもしろいけど)

でも、その中に書かれている感覚は、
すごく想像しやすく、共感しやすいように、
わかりやすく言葉を選んで書かれているけど、
きっと、私(みたいな凡人)には、本当のところは一生わからない。
そこに到達することはない、っていうか・・・


でもKさんなら(読んでいるとは到底思えないけど)
本当の意味で通じ合っているんではないかと思えたから。


ものを生み出すツラさとか厳しさとか大変さとか、
試行錯誤とか推敲とか。
(別にふざけてるわけじゃないのだろうけど)
ホントは心の底から書きたい書くしかない、と
思ってるわかってる「つもり」でいる人とは
世界が次元がちがうんだと、そう、言われてる気がした。