みぞれがゆきにかわらないころ

冬の終わりの真夜中の霙は、
真夏の折り返しの真夜中の土砂降りと、
に、似ている…。
思わずよろめくくらい、
鮮明に記憶を掘り起こすくらい、衝撃の相似形。


深い濃藍で染め抜いたみたいな真っ暗な空から、
愚直なほどひたむきにまっすぐに、
大きな粒で叩き付けられるように降りしきる。
あのアニメ映画に出てきたみたいな、
今にも、首を曲げて跳ね始めそうな街燈の下で、
傘を傾けてふり仰げば、
降っているのか吸い込まれていくのか、
区別がつかなくなってテンションが上がる。
体感温度は酔いとテンションに支えられて狂い、
無駄に回り道したくなる。
言葉で言い表せないくらい、
きらきらとつやつやと星が降るように。
高い空から辿り着いて傘のフチに溜まった雫は、
あっという間に重みを増して鏡になって落ちる。




冬将軍の最後の猛攻。
降ってるわりには積もらないし、
ご不満な人も街には多かったみたいだけど、
わたし的には大満足!
ちゃんと冬は仕事してるなぁ〜と
今更ながら感慨深くその終わりの到来(って言葉は変だネ)
を思ってみたり。


今日は午後休をいただき、一路伊良湖へ。
父が温泉、家族旅行に合流します。
境目を彷徨ってもやっぱり生きたいという
凄い執念通り越して動物や生物の本能みたいなもの、
その後にある、子どものような抜けきった生き方を
またちがう角度からまざまざと見てきます。
褒めてないみたいに聞こえるかもだけど、
うまく言葉にのせて説明することができないけど、
これがあるんなら
今がんばってもいいんじゃないかと
思えるんだよ。思ったんだよ。