思い出せない朝

なにかのきっかけで
ずっと気になってた答えが
ふっと見つかる瞬間がある。

そしてそこからホロホロと
縺れた紐を解くように
(また別の言い方では芋づる式に)
いくつかの連なる問いが解けていく。
それはあまりに思いがけず容易く起こるので、
ときどきは心のほうがついていかない。
“あんなにも心砕いていたハズ”のことが、
随分あっさりとなかったもののように解消される
(という意味ではやはり“芋”でなく“紐”)
そして物理的になくなるというのは、
驚きとともに喪失でもあるからだと思う。


こないだそんな
風船の糸みたいなものを
つかまえたような気がして、
でも今朝のあたまでは
なぜかやってみても思い出せなくて、
なんだっけかと思っている。

不安とさみしさと人生への姿勢。
かなしみとかなしさのちがい。
過渡期にあるわたしたちの今とこれから。

そんなテーマのことだった気がするんだけど。


今朝はやけに他人の赤が目につく。
赤いキャンバストート
赤の靴ひも
赤い携帯
赤のボーダー模様