うそばっかり

ただいま絶讃校了中。ちっとも始まらなかった号は、あれよあれよという間にものすごい勢いで押し寄せてきて、あっぷあっぷと闇雲に水かきしているうちに形になって去っていくことになりそうだ。
校了前は原稿書きでアウトプットばかりになるから、本とか読んでインプットしたいんだよね、と言ったのはどのクチだ、の勢いでなにかをアウトプットしたくてしかたがないようだ。まだ書かねばならない原稿や作らなくていけないリストが待ち受けているというのに。
相手の言った言葉が心に残っている関係性はたいていうまくいく。自分の発した言葉ばかりが思い出される関係性の相手とはたいていうまくいかない。それはつまり興味関心の矢印のことを指しているんだと思う。今の私は、相手の言った印象的な言葉なんてなに一つ思い浮かばない最悪の状況だと思う。だから普通のことが普通にできないし、悶々ウジウジするくらいならほっぽってしまおうとしているんだろう。本気度が低い、とも言える。
だけどなぜだか悲観的な状況だと冷静に認識していても無駄に心にはうっすら羽が生えるという意味不明な現状に嘆息しつつ、とりあえずのところ一週間は毎日忙しくてよかったなと思っている。
土曜には久々に大倉さんの舞台が見られる。その前にあの人に連絡しよう、あの子にも様子を聞かなくては。あの件とあの話は楽しいから早く進めよう、そんな会いたい人にだけ、心許した人たちにだけ会える時間を割り当てていきたい。
それにしても今年中に本当にお引越しできるだろうか。不便なことを無理矢理乗り切ってる感と、そろそろ本気でおさらばしたいのだ。
いつもうそばかりついているあの娘は、ほんとのことをいってしまうとこわれてしまうのではないかと、ありもしないことをこわがっていました。まわりのひとたちはみんな、そんなことはないのだとよくしっていたけれど、それをだれもあの娘にはおしえてあげようとはおもいませんでした。それは、あの娘がそのことにきづいたとたん、あの娘がいままでのあの娘ではなくなってしまうこともまた、みんなしっていたからでした。みんなはずぅっとそのままのあの娘でいてほしいとおもっていたんだとさ。