ゆゆとたゆたう

分裂しそうだ。
ばらばらになって、
切り刻まれた欠片になる。
その図を想像するだけで
うっとり恍惚としてしまう。


ちがうちがう、と言い聞かせながらも、
何度もサングラスの下の顔を盗み見る。
どことなく映る面影は五年も前のもの。
これはいつまでここに在るつもりだろう?


いつでもどこでも
すぐでも泣けそうだ。
蛇口をひねるように、
寄せては返す波のように。
そして、海の泡となるのを夢想する。