冬将軍の猛攻に歓喜して思う

理不尽なことばかり書くと愚痴みたいだけど。そして愚痴りたくないけど。
世の中には不思議なことがたくさんある。
いかんせん私は色恋事が得意でないから、だから不思議と感じるだけかも知れないけど。

ルパンと不二子ちゃんはいつもつかず離れずで恋人同士ではないみたいだけど、それが子ども心に不思議だった。だってカリオストロの城とか、あんなプリンセスも好きになっちゃうくらい、ルパンはとっても魅力的で格好イイのに。不二子だってにくからず想っていそうなのに、ちっともなびいてる感がない。まだサエバリョウとカオリの関係のほうが(その後アニメもけっきょく進展というか未来へ進んでしまったけど)、お互い想いあっていてもなかなか進まない、進ませられない葛藤、みたいなのが、諸事情も滲ませてあるぶん納得しやすかった。
なぜ突然ルパンとシティーハンターの話かと言えば、最近またエイミー先生の古いのを再読していて、恋と愛と身体のバランスみたいなものが、時代や国や文化に少なからず影響を受けていることに、そしてその状況に振り回されている自分にイラッとしたから。それに今さらながら気づいて、また途方に暮れたというか。

男と女のことは難しい。ありえないけどたとえば、‘君たちは一生両想いだよ’って神様が決めてくれたとしたって、それでも不安とか恐怖とか猜疑とかにずーっと悩まされそうだもの。それこそエロスのせいだから恋愛でもアガペを目指すべきだとか、わけわかんない方向へ行ってしまいそう。ましてや一生続くわけなんてないという確固たる前提のもと、ふあふあとした手応えもない曖昧かつ抽象的なものによって、ゆくゆくは結婚とか子育てとか家族とか、具体的な人生のかなりの部分を占めるものが決まっていくなんて、昔から不思議だったのはそこの部分かも。あの頃は不思議のポイントすらわからなかったけど、いまになって漸く少しだけわかる。
もっと人類の歴史をぐいんと過去へ引き戻してみれば、もともとは抽象も具象もあったもんじゃないということがよくわかるかもしれない。だけどそれははっきり言って意味がない。だってそれでは結局いまの私のリアルには何の役にも立たないから。

あ、あ、あ、あー。やはり一つだけ確かなことは、こんなふうに自らこんがらがりながら考えてしまう、そんな私自身が一番面倒臭く、一人で物事を複雑かつ遅滞させているということだけ。